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  • 執筆者の写真Hiroko Kawakami

とある女性研究者の産前産後休暇・育児(2)

前回書いた(1)を読み返すと、あまり面白くなく、やめてしまおうかと思いましたが、始めてしまったことなので、キリの良いところまでまとめてみようと思います。


今回は育児編。


育児をしながら仕事(研究)をしていて、メリット、デメリット、などまとめてみます。


1. メリット


仕事へのメリット

・時間制限がある分、職場にいる時の仕事の効率が上がったように思う。

・職場での、学生さんや教職員との話題が格段に増えた。共同研究先の方や業者さんとも子供の話題で打ち解けることもある。


育児へのメリット

・育児に対する気持ちの切り替えにもなっている。もちろん育児にかけられる時間も制限されていると思う分、とにかく一生懸命に愛情を注ごうという気持ちが強くある。

・研究室のイベントに子供を連れていくと、学生さんが遊んでくれ、とても良い刺激になっている。

・保育園の先生が育児の相談相手になってくれている。

・子連れ出張に寛容な業界になってきた(学会の託児所など)ので、将来的には子供の経験は増えると想像している。


「子供は最も優れた生物の観察の教材」と、とある先生が言っていたのが印象的ですが、私にとっても本当にそうで、「観察する」のが性な研究者の方では頷ける方がたくさんいるかもしれません。あとは、私個人としては、熱中したら時間を忘れて没頭する経験をしているためかわかりませんが、夜中の授乳や夜泣きなど、そこまで大変と思わずに済みました。子供は迷惑をかけたくてそうしている訳ではなくて、生物として生きるために、意思を伝えるために、そうする他ないのだと感情以外にも頭でも理解ができるという感覚でした。


2. デメリット


仕事へのデメリット

・子供が発熱した、など予定外の事情で仕事を休まなくてはいけないことが1歳半頃まで特に多い。理解してくださる職場の方々には日々感謝です。

・学会や調査など、泊まりを伴う出張は子供の預け先がなければ行けない。託児所を設ける学会も増えていますが、学会が終わった後の時間帯にも懇親会などで交流、情報交換が重要な業界でもあるので、子供を連れての出張では以前のようにフルで活動はできなくなりました。

・在宅での仕事は難しい。家にいると育児の他、家事も沢山やることがあるので、時間的にも物理的にも難しくなりました。


育児へのデメリット

・仕事でどうしても休めない時(研究遂行上自分しかできないこと、絶対にこのタイミングでデータを取る必要がある、講義や実習など)の、子供が具合が悪い時の預け先や体調の心配がある。

・一緒にいる時間は確実に少ない。

・出張で長期会えない時がある。(我が家の場合は、私が化粧をすると置いていかれるサインなのか、ソワソワ、切ない顔をします。息子①は生後6ヶ月、私のトルコ出張で最長4泊5日離れていました。)



理系の研究者ならでは、というところでは仕事でも生き物を扱っている分、研究のためには、どうしても仕事をしなければいけない時が必ずあります。それが結果として、子供の生活のため、と思って、気持ちを消化する時もあります。

どんな仕事でも、こんな場面はありますよね。



ということで、特に何のまとまりもない、徒然なる備忘録になってしまいましたが、一旦ここで区切りとします。

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