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  • 執筆者の写真Hiroko Kawakami

とある女性研究者の産前産後休暇・育児(1)

2月半ばから2人目(娘①)の子供の出産のため産前産後休暇をいただいていましたが、来週から職場復帰になります。記憶が新しいうちに、出産に関わる休暇だったり、利用した制度など1人目(息子①)の経験から今に至るまで備忘録としてまとめておきたいと思います。


公開する意味としては、私自身、産前産後休暇を取る時に不安な気持ちがあって、同じ業界の人はどうしているのだろうと調べたことがあったからです。

きっと、これから博士課程に進もうか悩んでいる学生さんで女性の方も、結婚や出産などのライフイベントについて、不安に思う方も少なからずいらっしゃると思います。


不安というのは、長期間休むことによる研究活動への影響とか、育児をしながらの仕事というのはどう進められるのだろうか、とか。本当に漠然とした不安です。


長くなりそうなので、初めから(1)と番号をふって、数回に分けてまとめてみたいと思います。


1. 出産時の年齢など


息子①:30歳(着任から3年目)

娘①:32歳(着任から5年目)


Ph.Dを取ったのが27歳、とてもラッキーなことに、その後すぐに今のポジションになっています。


2. 産前産後休暇の期間

私の所属期間では産前産後8週の休暇を利用できます。私の場合は、


息子①:2018年8月頭(妊娠8ヶ月頃)〜2018年11月半ば(大学が夏休みに入ってから)

娘①:2020年2月半ば(妊娠10ヶ月頃)〜2020年5月頭(卒業論文発表会が終わってから)


に産前産後休暇を取得しました。

私の場合は幸いなことに妊娠の経過も順調だったので、もちろん体調を見ながらですが、仕事になるべく影響のない期間を選んで産前産後休暇を考えました。

息子①の時は、初産ということで出産に不安もあったので、産前もゆっくりと休暇をもらいました。専門実験という実習が始まる頃の産後8週で復帰しました。

娘①の時は卒論発表会が終わったら休暇に入ろうと思っていたものの、発表会前の学生指導が仕事のメインになり、自分の実験が終わっていなかったので、結局予定よりも1週間遅く休みに入り、休んだ5日後には計画分娩のための入院。ほぼ直前まで仕事をしていたような印象です。


3. 産前産後休暇中なにをしていたか。


息子①:保育園入学のための準備、仕事のメールチェック、研究材料の植え替え(月に一度)、外部資金の申請書書き、論文執筆

娘①:息子①の育児、仕事のメールチェック、研究材料の植え替え(月に一度)、外部資金の申請書書き、論文執筆


息子①は産休が終えたらほぼ月齢2ヶ月で保育園に通わせたので、入園に必要な物の準備はお腹にいるうちに済ませました。生まれてからは買い物に行くにも、なかなか大変なので。


どうしても自分が手を動かさなければいけない研究の材料の植え替えもあります。休暇中でもそれだけは継続しました。復帰した時に材料がなければ、当然路頭に迷います。


あと、オススメは論文の執筆。大学で仕事をしている間にも論文は書きますが、執筆だけに時間を割くことはできなくて、どうしても実験や業務と並行しながら、進めることになります。休暇中なので、休みなさいよ、ということにもなるかもしれませんが、私としては、何かと並行することなく、じっくり論文を書けた数ヶ月はすごく充実していたし、実際論文も受理されて、外部資金獲得にもつながりました。外部資金の申請書を書くこともオススメです。

実践されている方もたくさんいらっしゃると思いますが、私にとっては休暇中やっておいて最も良かったことの1つです。




(2)に続きます。

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